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検査名の解説 2章以降の各論ではさまざまな検査名が出てきます。以下で簡単に説明します。術前検査 IVRの治療前に行う画像診断検査を簡単に解説します。①CT CT検査は、造影剤を使用しない単純CTと造影剤を使用する造影CTがあります。1.MDCT(multi detector-row CT:マルチスライスCT)→ 多列の検出器があるCT装置のことです。情報量の多い写真が撮れるので、3D-CT(三次元CT画像)が作成できます。2.CTA(CT angiography:CTアンギオグラフィー)・3D-CTA→ 造影剤を使用してMDCTで撮影し画像処理することで、血管の三次元画像が作成できます。→血管の狭窄や閉塞、動脈瘤の検出、石灰化病変の評価ができます。3.冠動脈CT(coronary CT angiography)→ 造影CTで心臓を撮影し、コンピュータ処理で冠動脈の部分を再構築し、狭窄の有無を判定します。4.CTP(CT perfusion:CTパーフュージョン)→造影剤を使用します。→ 脳の、ある特定の水平断を繰り返し撮影して、脳の血流量、脳血液量、平均通過時間の算出により急性期の脳梗塞の検出ができます。②MRI1.MRA(MR angiography:MRアンギオグラフィー)→ 造影剤を使用せずに血流を画像化する手法で、閉塞・狭窄した血管を観察することが可能です。2.T1強調画像(T1W1)→形態的な変化がわかります。3.T2強調画像(T2W1)→浮腫や腫瘍など病巣検出に優れています。→微小な脳梗塞を確認できます。ただし超急性病変は検出できません。4.T2*強調画像(T2*W1)→微小出血の検出に有効です。5.拡散強調画像(DWI)→ 組織内の水分子の拡散を画像化したもの。悪性腫瘍の検出や脳梗塞の超急性期診断において有効です。10

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