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20 YORi-SOUがんナーシング2019年別冊これだけは押さえておきたい薬の特徴これだけは押さえておきたいこれだけは押さえておきたいこれだけは押さえておきたいこれだけは押さえておきたいこれだけは押さえておきたい1オピオイド鎮痛薬:オキシコドン塩酸塩水和物(強オピオイド)1薬の効果●中等度から高度の疼痛を伴う各種がんにおける鎮痛●用量と薬価用量薬価ㅡ錠5mg:134.70円ㅡ錠10mg:251.80円ㅡ錠20mg:468.80円ㅡ錠40mg:858.40円ㅡTR錠5mg:134.70円ㅡTR錠10mg:251.80円ㅡTR錠20mg:468.80円ㅡTR錠40mg:858.40円薬の働き方オキシコドンはおもにmミューオピオイド受容体を介して鎮痛効果を発揮します。経口からの生体内利用率が約60%(50〜87%)と高く、効果発現までが比較的速やかです。また、代謝産物であるノルオキシコドンの生理的活性は弱く、活性の強いオキシモルフォンは微量であるために、腎機能障害による代謝物蓄積の影響はほとんどないとされています。食事の影響で、血中濃度が高くなる可能性があります。疼痛治療のなかでの位置づけWHO三段階除痛ラダーのなかでは第三段階のオピオイドに相当しますが、経口で1日20mg以下の場合には第二段階のオピオイドに含まれることもあります1)。鎮痛効果および副作用はモルヒネとほぼ同等です2)。オキシコドンとモルヒネを直接比較した試験でも、このことは確認されています3)。日本では5mg製剤があるので、低用量から開始できるため、オピオイド鎮痛薬の導入に適した薬剤です。TR錠は破砕しにくい構造のため乱用・誤用されにくく、より安全性の高い製剤です。使用時の注意点約4時間で最高血中濃度に達しますが、12時間の安定した血中濃度が期待できます。徐放性製剤なので、分割や粉砕して投与することはできません。注意すべき副作用・相互作用おもな副作用として眠気、悪心・嘔吐、便秘があります。過量になると意識障害、さらに呼吸抑制が生じることがあり、注意が必要です。また、併用注意薬として、フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体などの中枢神経抑制薬、吸入麻酔薬、MAO阻害薬、三環系抗うつ薬、β遮断薬、アルコール、ワルファリン、抗コリン作動薬、ブプレノルフィン、ペンタゾシン、ボリコナゾール、イトラコナゾール、フルコナゾール、リトナビル、クラリスロマイシン、リファンピシン、カルバマゼピン、フェニトインなどが挙げられています。看護の注意点定期的に服薬できているかどうか、持続痛は緩和されているかどうか、今の薬の量で十分かどうかなどの確認が必要です。とくに、薬の切れ目で痛みの増悪がないかを確認することは重要です。その場合には、オキシコンチン®の量◎中等度〜強度の痛みに使用◎腎機能が低下した患者にも使用しやすい◎低用量から開始することができる◎用量依存的な鎮痛効果の増強が期待できるTR錠5mgTR錠10mgTR錠20mgTR錠40mg錠5mg錠10mg錠20mg錠40mg剤型錠剤作用徐放性オキシコンチン®錠、TR錠

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