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12 第1章れば、咳嗽の期間に関係なく、抗菌薬を使用することを推奨しないとしています。すなわち、これらの3疾患では基本的に抗菌薬は必要ないのです。 これらの3つの感染症に「不明熱」と「無症候性細菌尿」を加えて、「抗菌薬を投与してほしくない5つの疾患」としました。無症候性細菌尿に抗菌薬治療しないことについては異論のないことと思います。また、原因が不明の発熱に対して、抗菌薬を投与して経過をみるという方策は是非とも避けていただきたいのです。 これら5つの疾患に抗菌薬を処方するならば、それなりの理由が必要です。もちろん、他にも、基本的に抗菌薬が必要ない疾患(インフルエンザ、風邪など)はありますが、日常的に遭遇し、かつ抗菌薬についての判断に迷いが生じそうな疾患を取り上げてみました。
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