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はじめに 2010年2月に「もっともっと ねころんで読めるCDCガイドライン」を刊行してから7年が経過しました。この間に、CDCは血管内カテーテル、ノロウイルス、インフルエンザ、HIVなどのガイドラインや勧告を公開してきました。これらは過去のガイドラインと同様にエビデンスに基づいたものであり、日本の医療機関でも導入されています。 血管内カテーテルのガイドラインでは、中心静脈カテーテル挿入時のマキシマル・バリアプリコーションの必要性について、これまで通り強調されていました。それに加えて、輸液ラインや末梢静脈カテーテルの交換の期間が延長され、閉鎖式輸液回路のアクセス部分の消毒法が強化されました。ノロウイルスのガイドラインではノロウイルスの感染力の強さ、感染した場合の隔離期間についても明記されました。インフルエンザについては「卵アレルギー」と「インフルエンザワクチンのアレルギー」が切り離され、重症の卵アレルギーであってもインフルエンザワクチンを接種しても構わないという新しい勧告がでています。 このようにCDCは常に、新しいガイドラインや勧告を公開しているのですが、感染対策チームがそれらすべてをフォローして、読み込んで、深く理解する時間などありません。そのため、それらを読み込み、しっかりと理解することを手助けするツールが必要と考えています。 本書はこれまでのシリーズと同様に、できるだけわかり易く記述しましたが、それに加えて、より深く理解していただくために、工夫をしてみました。まず、各々の解説の冒頭に「諺(ことわざ)」「四字熟語」「例え話」

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