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第１章3はじめてのICU看護はじめに　数ある糖尿病関連の書籍の中から，『カラービジュアルで見てわかる！ はじめての糖尿病看護』を手に取っていただきありがとうございます．　皆さんもご存知のように糖尿病は年々増加しており，糖尿病を専門とする診療科に限らず，さまざまな病棟，施設に糖尿病患者さんが存在しています．糖尿病は，糖尿病神経障害，糖尿病網膜症，糖尿病腎症，動脈硬化などの合併症があり，患者さんの身体面だけでなく心理・社会的影響も大きく，そのQOLを低下させることがあります．糖尿病患者さんの療養生活を支援する看護師は，糖尿病の病態や治療を理解し，患者さんの心理・社会的背景を十分にとらえ，患者さん自身がセルフケア行動をとれるような療養指導の実践が求められています．　しかし，近年糖尿病治療の進歩は著しく，次々と新しい治療薬や治療法が開発され臨床で使用されるようになり，「糖尿病治療・療養指導は難しい」というイメージを持たれる方が多いと思います．本書は，新しく糖尿病の病棟や外来に配属された，これから糖尿病看護に触れる新人さんや部署異動となった看護師が，糖尿病治療や療養指導のポイントを学べるよう，カラーの図や写真，イラストなどを多く取り入れ，理解しやすい内容となっています．執筆は，日ごろから療養指導の質の向上に取り組んでいる糖尿病チームの仲間である糖尿病専門医と日本糖尿病療養指導士，糖尿病看護認定看護師など，臨床で活躍し，指導経験の豊富な糖尿病看護のエキスパートに協力してもらい，すぐに看護に役立てられる必要なポイントにしぼったわかりやすい解説を心がけました．　本書が，これから糖尿病看護を始める皆さんに活用していただき，さらには糖尿病患者さんがその人らしく生活を送ることにつながることを願っております．　最後になりましたが，本書を執筆する機会をくださったメディカ出版と，私の「はじめての糖尿病看護」への思いを受け，根気よく編集していただきましたメディカ出版の下村美貴氏に感謝を申し上げます．　2017年1月吉日 石本 香好子