T220160
8/12
8はじめての糖尿病看護糖尿病とは糖尿病の病態と分類生体はエネルギーとしてブドウ糖を利用するのに,インスリンを必要とします.糖尿病は,インスリンの作用不足によって起こる慢性高血糖を主徴とする代謝疾患群です.糖尿病の病態●●糖尿病の病態は単に血糖値が上昇してしまうことだけでなく,生体のエネルギー代謝全体に及びます.●●インスリン作用不足,高血糖そのものが特徴的な症状(口渇,多飲,多尿,体重減少)を呈し,急激かつ高度の高血糖では昏睡をきたします(p.15).長期にわたるとさまざまな慢性合併症をきたします(p.15).●●膵ランゲルハンス島β細胞からのインスリンの分泌低下●●肝臓,筋肉,脂肪などにおけるインスリンの抵抗性インスリンの作用不足膵臓ランゲルハンス島インスリン●●ブドウ糖が食物から吸収されると,インスリンの作用により肝での糖の放出や取り込み,組織での糖の取り込みが調節され,血糖値は精密にコントロールされるとともに,糖をエネルギー源として利用します.健常者の「糖の流れ」健常者肝臓肝臓消化管消化管膵臓膵臓筋肉・脂肪などの組織筋肉・脂肪などの組織④筋肉・脂肪への糖の取り込み③肝臓への糖の取り込み もしくは 肝臓からの糖の放出②膵臓からのインスリンの分泌①消化管から血中への糖への流入⑤血糖値は精密にコントロールされる…ブドウ糖…インスリン血管血管文献1を参考に作成
元のページ
../index.html#8