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172 患者教育研究会では、「看護の教育的関わりモデル」を活用した実践イメージを具体的に伝える方法として、同じ事例に対して、ほんわかナース、熱血ナース、じっくりナースでのシナリオを作り、DVDを作成しました。教材として、ロールプレイなどで活用できるよう、シナリオを紹介します。 ほんわかナースは学生や新人に多いパターンで、優しく話は聞くけれど、個別の具体的な指導が未熟な看護師を想定しています。熱血ナースは、知識も技術も身につけ熱意をもって指導するけれど、患者の話は十分に聴かないで自分のペースで指導していく看護師を想定しています。じっくりナースは、PLCが身についていて患者の話を受け止めながら指導できる看護師、つまり私たちが推奨したい看護師を想定しました。シナリオに続いて、面談後の患者と看護師それぞれの感想をインタビューして掲載します。 木村さんがノックして部屋に入る。木村すみません。木村と申しますが、今日からこちらで面接をすると伺ったのですが……。 座っていた山内看護師が立ち上がる。笑顔で木村さんの顔を見ながらゆっくりと会釈と挨拶をする。山内木村直人さんですね。お待ちしていました。看護師の山内と申します。よろしくお願いします。木村あっ、よろしくお願いします。患者紹介 木村さん 30歳代男性 独身職  業:製薬会社の営業(MR)診断経緯:職場の健診で高血糖を指摘され、医療機関を受診し、2型糖尿病と診断される。治療方法:食事療法(1,800kcal/日)、運動療法の指示が出ている。外来の糖尿病教室を受けている。生活習慣:朝食は食べない、昼・夕食は外食、週3〜4回はつき合いで飲酒する。検査結果:血糖値152mg/dL(空腹時)、HbA1c8.4% 今回、1カ月に1回の受診に合わせて面接を行うことになったが、血糖コントロールは改善していない。ほんわかナース編

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