3てきたものです。また認定制度にしても、日本でも欧米でも「はじめに制度ありき」ではなく、あとになって制度として認められたのが特徴です。筆者と『糖尿病ケア』誌のかかわり そのようななか、2004年1月に、メディカ出版は当時としては比較的斬新な発想で、糖尿病療養指導の専門誌『糖尿病ケア』誌を発刊しました。同誌は従来の疾患単位の病態解説、あるいは特定の職種対象の技術解説書にとどまるのではなく、医師から各職種の糖尿病療養指導士、さらには初心者から熟練者までの幅広い対象に向けて、まさに糖尿病診療の実地臨床の現場(今でいうリアルワールド)に有用な情報、最新の情報をしかも継続的に発信・提供することを基本理念に掲げていました。 創刊当時から編集委員は看護師、管理栄養士、理学療法士、薬剤師、医師から構成されており、その基本理念は今日まで脈々と貫かれています。今や、糖尿病の実地臨床現場での必携の書となっているといっても過言ではありません。 筆者も創刊時から、当時の編集委員長の安酸史子先生に声をかけていただき、企画の一部に携わりつつ、約6年にわたり「療養指導はピンチがチャンス チャンスがピンチ」(2004~2007年)、「Dr. サトーがアドバイス! 療養指導おなやみ解決塾」(2008~2010年)の2つの連載を担当していました。連載の書籍化にあたって 以前にも「これら延べ70回以上の連載をまとめて読めるように、総集編を作成しては」という話をいただいたことはありました。しかし連載当時はあまり計画性もなく、ただただ、そのときそのときに伝えたいことのみを乱文で記しただけですので、ふたたび読者の目に晒すのはまさに汗顔の至りという思いが強く、固辞していました。 今回、改めて書籍化の話をいただきましたが、昨今のエンパワメント、コーチングを含めたすばらしい糖尿病療養指導のテキストが多数発刊されてい
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