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編集にあたって シャントの穿刺困難や脱血不良がある患者さんを目の前にして、「血管そのものを見ることができればどれだけ助かるか!」と思ったことはありませんか? エコープローブを皮膚に当てれば、血管の走行だけでなく、血管壁の細かい変化も知ることができます。ただし、一度もプローブを持ったことのない透析スタッフ(看護師、臨床工学技士)にとって、エコーは「自分にはむずかしすぎる」と思っても不思議ではありません。 本書は、そのような今までほとんどエコーに接したことのないスタッフを対象にして編集しました。とくに看護師は、今までエコーと無縁だった人が少なくありません。超音波診断装置を前にして、どのように扱ってよいかとまどうことが多いと思います。超音波診断装置にはさまざまなダイヤルやボタンがあり、いったいどこを触ればよいか、どのような機能があるか、どのようなときにその機能を使うかは、臨床検査技師に教えてもらわなければなりません。しかし、すべての透析スタッフがすぐに臨床検査技師に聞けるような恵まれた環境にあるとは限りません。そこで本書では、ある程度独学でもエコーを始められるように、電源の入れ方・切り方、プローブの種類とその取り扱いなど、ごく基本的なことから執筆してもらいました。 シャントに関して、すこしでも「おかしいな?」「どうしてこんな症状があるのだろう?」と感じたときには、ぜひプローブを持ってみてください。プローブを当てるだけで、知らない世界が広がっていることを実感できます。穿刺部の観察だけでも構いません。自分にできるところから始めてみてください。 エコー検査をしてみて「これはおもしろい!」と思えたら、すでにあなたはエコーのとりこです。義務感からではなく、楽しいから行うことで、飛躍的に技術や知識を得ることができます。本書がそのきっかけとなり、一人でも多くの方にエコーの楽しさに気づいてもらえれば、私としても大きな喜びです。 本書はこの道のまさにスペシャリストに執筆してもらいました。どの章も、初心者にわかりやすく執筆していただきました。忙しいなか、原稿を執筆していただいた先生方、時間が少ないなか急ピッチで編集作業を進めていただいたメディカ出版編集部の方々に深く御礼申し上げます。本書が一人でも多くの透析スタッフに届くことを願ってやみません。2018年5月飯田橋春口クリニック院長 春口洋昭

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