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10別冊穿刺とは 血液透析では、血液が血液ポンプによって動脈側穿刺針から取り出され、ダイアライザを介して老廃物や水分などを取り除き、静脈側穿刺針を通り体内へ戻ります。血液透析において穿刺は必要不可欠であり、透析室スタッフにとって避けては通れない技術です。しかし、単に針を刺せばよいといった単純な話ではありません。確実な透析(透析中も静脈圧の上昇がみられない、血流不良がみられない、再循環していない)が行われるように穿刺しなければなりません。 患者から「針刺しが終わったら透析が終わったようなもの」といった言葉を聞いたことはありませんか。患者にとっては、透析治療の流れのなかで「穿刺」という行為そのものが一大事であり、苦痛であることがわかります。患者との信頼関係に悪影響を及ぼさないためにも、確実で苦痛の少ない穿刺を行うことが大切です。特徴のある血管の穿刺ポイント 確実に穿刺するためにはどうしたらよいのでしょうか。重要になってくるのは血管の見きわめです。そのためには表のような観察を十分に行い、自分が自信をもって穿刺できる部位を決定します。穿刺はなぜ必要?どうしてむずかしいの?宮田江利子 みやた・えりこ名古屋記念財団東海クリニック透析室看護主任1「穿刺」とは何かを理解しよう!第章1▲血液透析は、穿刺をしなければはじまりません。▲単に血管に針を刺せばよいわけではなく、4~5時間の透析が確実にできなければなりません。▲年齢、透析歴、バスキュラーアクセスの種類などによって穿刺の難易度は変わってきます。Point

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