120薬を飲むときには水が必要 薬は、一般的にコップ1杯(180~200mL)の水、または白湯で服用する必要があります。 透析患者では、透析間のドライウエイトの増加は、次の透析まで中1日の場合は3%以内、中2日の場合は5%以内に抑えるようにとされています。体に入る水の量と、出る水の量との差が透析間の体重増加となり、体重増加をみながら水分摂取量が決められます。「慢性透析患者の食事療法基準」では、血液透析患者の場合、水分摂取量はできるだけ少なく、腹膜透析の患者では腹膜透析除水量+尿量とされています1)。患者一人ひとりによって1日の水分摂取量は異なりますが、食事に含まれる水分以外の水分摂取量は1日500~600mLが目安とされていますので、その1日500~600mLの水分量のなかに薬を服用する水が含まれることになります。 しかし、薬を水なしで飲んだり、少量の水で飲むと、薬が十分に溶けないまま吸収が低下して効果が発揮できないことがあります。また、薬が食道で停留し、そこで溶け出すと粘膜を傷め、炎症を起こしたり、食道潰瘍を起こ 水分制限のある透析患者でも薬を飲むときには、水は必要です。適切な食事療法により、食塩摂取量が多くならないように、また、合併症治療に伴う薬が増えないように支援することも大切です。患者の状態に合わせて、水なしで服用できる製剤に変更することも検討します。水分制限のある透析患者が薬を飲むときにも水は必要なの?
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