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人的資源も必要となります。切断部位が中枢側になればなるほど歩行が困難になるため、通院できずに長期入院が必要となるでしょう。入院となると、さらに医療費がかかることになってしまいます。 血行再建術や下肢切断術にも費用はかかります。陰圧閉鎖療法も費用がかかる治療法です。リハビリテーションは入院する病床によって包括化されている場合があるものの、入院医療費のなかに盛り込まれています。装具を作成することにも費用がかかります。透析患者の創傷治癒には時間がかかりますし、リハビリテーションも効果が出るのに時間を要します。入院の長期化により医療費が増大するだけでなく、新たに入院を受け入れるためのベッドが空かないという問題もひき起こします。 2年ごとの診療報酬改定において、透析に関する診療報酬点数は毎回引き下げられています。それは、増大し続ける透析医療費の抑制を図るためだと考えられます。下肢末梢動脈疾患の予防、早期発見、早期治療で透析医療費が余計に膨らむことを防止するのが急務です。もちろん、医療費だけでなく人的資源の浪費も抑えることが望まれます。透析現場でのフットケアが重要なのは、いうまでもありません。 1) 大浦武彦ほか.糖尿病及び慢性腎不全による合併症足潰瘍・壊疽等の重症下肢虚血に関する実態調査.2016,(https://mhlw-grants.niph.go.jp/niph/search/NIDD00.do?resrchNum=201508030A). 2) 大浦武彦ほか.糖尿病・透析の人に役立つ「足病」の教科書:「重症化予防」という希望の医療ネットワーク.東京,三五館,2016,219p. 3) 日本透析医学会統計調査委員会.わが国の慢性透析療法の現況(2018年12月31日現在).日本透析医学会雑誌.52(12),2019,679-754. 4) 日本透析医学会.図説 わが国の慢性透析療法の現況(2013年12月31日現在).東京,日本透析医学会,2014,59p.10

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