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911 章高次脳機能障害は難しくない! 高次脳機能障害を学ぶには、専門書を読み、知識を増やすことも大切です。しかし難しい症状名の知識を増やしても、実際の場面ではなかなか活用できないことが多く、目の前の患者さんへの理解が深まるような学び方をしていくことが必要です。 高次脳機能障害を理解するためには、目の前の患者さんの発言や行動を、自分が理解できる言葉で説明できるようになることが大切です。 専門書などにある難しい名前の症状についても、「眠い」「ボーッとする」「集中できない」「イライラしやすい」「深刻さが足りない」といった理解しやすい具体的な症状として、自分の言葉に落とし込み、患者さんの様子のなかにそれらの症状を見つけていきましょう。 高次脳機能障害の症状に自分の言葉で名前をつけ、頭を整理しておくことが大切ですが、その際も理解しやすい用語を用いることをお勧めします。高次脳機能障害の学び方・ちょっとしたことに我慢できずイライラする =脱抑制・言われたことを覚えておけない =記憶力低下・考えることに疲れやすい =易疲労性・集中力が続かない =注意低下・深刻さが足りない =病識不十分なるほど!そういうことねまとめmatome● 高次脳機能障害を「よくわからないもの」と決めつけず、脳の障害で起きている症状であることを理解し、その症状に目を向けていきましょう。● 目の前の患者さんの行動をしっかりと見ること、その意味を考えることから始めましょう。● 日ごろの行動から高次脳機能障害の症状を見つけ、理解しやすい言葉で整理していきましょう。 (森田秋子)そもそも、高次機能障害ってなに?

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