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9に由来しています。 この発見により、「生体機能は神経によりすべて支配されている」という従来の考えかたが覆され、「血中を流れて伝達する物質(ホルモン)がある」という新しい概念が生まれたとされています。アクセルとブレーキにより調節されるホルモン2 ホルモンは、ホルモン産生細胞(下垂体、甲状腺、副腎など)でつくられ、ほとんどの場合は近くにある血管に直接分泌され、血液に乗って全身に配られます。そして血液中に流れているホルモンは、そのホルモンを結合できる受容体(レセプター)をもつ標的臓器にはたらきかけ、おのおののホルモン作用を発揮します。 ホルモンが過剰になったり不足したりすると、ホルモン作用の調節が狂ってしまい、ホルモン産生細胞の機能低下症や機能亢進症など、さまざまな病気をひき起こします。そのため、体におけるホルモン作用が過剰になると、ホルモン産生細胞からのホルモン産生にブレーキをかけます。そして、逆にホルモンの作用が低下すると、ホルモン産生細胞のアクセルを踏んでホルモンをつくるように促します。ホルモンはとても少ない量で作用を発揮できるため、このようなフィードバック調節によって、適正量を維持するしくみが備わっています(図1)。ホルモンよもやま話 ホルモンという言葉は、ご存じのようにホルモン料理にも使われます。この場合のホルモンは「もつ」という食肉業者や料理人の間で使われていた隠語で表されることもあります。こちらのホルモンの由来は2説あります。一つは「滋養料理」という意味で、栄養豊富な内臓を食べるとホルモン分泌を促進し活力がつき、精力も増強するということに由来しているといわれています。もう一つの説は、昔、食べることなく毎日捨てられていたホルモン(もつ)をある大阪の洋食店の店主が「これも料理に使えないか」と、内臓を使った料理を考案し、もともとは捨てていたものなので「放るもん→ほるもん→ホルモン」と変化したというものです。しかし、後者はやや信憑性に欠けるようです。ホルモン(もつ)は栄養学的に、低エネルギー低脂肪でビタミン、ミネラルが豊富なため、最近では女性に人気があります。ホルモンの第章1ホルモンとは 1 内分泌の不思議:ホルモン

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