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監修のことば本書は,臨床現場で活躍する管理栄養士などのメディカルスタッフや実習で移動の多い学生諸氏が,肌身離さず携行できるサイズの中に,実践的な知識を簡潔明瞭にまとめあげたものです.従来同様に,広くご活用いただけるものと思っております.今回の改訂では,おもに栄養基準,ガイドライン,検査値などのデータを見直すとともに,新たに非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)/非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD),アルコール性肝炎,肺がんの栄養管理,がん緩和ケア期の栄養管理,低栄養,慢性閉塞性肺疾患(COPD),摂食障害(神経性過食症,神経性食欲不振症),摂食嚥下障害,難消化性糖質,乳酸菌,ビフィズス菌,ラクトフェリンなどの項目を追加し,トピックス的なコラムとして「ケトン食療法」「糖質制限」「ABCG2(尿酸トランスポーター)」「発達期摂食嚥下障害児(者)のための『嚥下調整食分類2018』」「プロバイオティクスとプレバイオティクス」も追加しました.また,『日本人の食事摂取基準(2020年版)』に対応した内容となるように編集しました.開胸や開腹を要さない低侵襲な外科治療方法が発展し,新規の抗がん剤が次々開発されるなど,医療は常に進歩・変遷しています.一方で,長寿と出生数減少により,われわれ医療者が診る主たる年齢層は急速に高齢化し,がん,心疾患,腎疾患,糖尿病などの内科疾患や筋関節障害・麻痺といった運動器疾患をいくつも同時に抱えるケースが増加しています.それに加えて,EBM(evidence-based medicine)の基準として用いられる各種診療ガイドラインが数年で大幅に変更される時代です.栄養管理に携わるスタッフは,少ない人数で全分野に対応しなければなりません.そのため,広い領域の知識を修得・アップデートすることが求められます.日々の業務に追われるなかで,すばやく必要な情報にアクセスするにはコツと知恵が必要です.ネット全盛の現代でも本書のようにコンパクトな紙媒体は強力なツールです.常に携行し,どん

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