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8在宅ケアの利用者(在宅で生活する患者)は自律した存在であり、ケアのなかでは自己決定やセルフケアの視点が求められます。①在宅ケアの利用者(在宅で生活する患者)は、自分の家、家族、地域といった、それぞれの暮らしのなかで療養を続けています。そこでの生活は、地域の文化・習慣、経済状態、個人の価値観などの、さまざまな影響を受けていながらも、自律して営まれています。②利用者の生活は個々に異なり、ときに医療の視点からみると最善とはいえないこともあります。しかし、生活とは価値観の積み重ねであり、自己決定の連続といえます。在宅ケアでは、利用者の価値観を尊重し、合意を得ながら進めることが重要です。利用者の生活は本人のものであり、利用者の同意があってこそ、ケア提供者が関われることを忘れてはなりません。③専門職やサービス提供者によるケアは、利用者の生活の一部であり断続的な関わりになります。また、病院とは異なり生活は長期にわたるのですから、利用者または家族がその必要性を十分理解し、自分たちでケアができること、つまりセルフケアが目標といえます。ポイント 1在宅ケアにおける感染予防の基本的な考えかた11 Basic1在宅ケアを受けている利用者・環境の特性KEY WORD自己決定 セルフケア チームケア 社会資源の活用訪問すると、ベッドの周りに犬や食物がある!在宅ケアでは、必ずしも医療の視点から見てベストではないこともあるが、利用者の価値観を尊重して進めていく。信頼関係の構築患者の家に訪問するときは、挨拶をていねいに行い、礼儀正しく行動することが、信頼関係の構築につながります。アルファ

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