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16在宅では麻薬をどのように管理していますか?在宅での安全の考え方在宅での麻薬の取り扱いについて 厚生労働省は、在宅医療推進にあたり、がん末期患者の疼痛管理や、慢性疼痛管理を円滑に実施することができるよう、麻薬の取り扱いについては柔軟な対応となってきています。その内容は、「病院・診療所における麻薬管理マニュアル」と「薬局における麻薬管理マニュアル」にまとめられています。以下それらマニュアルの内容をかいつまんで解説します。①患者宅での麻薬の扱い方入院患者に対する麻薬の投与は、服薬ごとに看護師が病室に持参し、服薬を確認するという方法がとられていた頃もありました。しかし近年では、入院して疼痛コントロールを行い、自宅退院するというプロセスを前提としていますから、入院中から患者がセルフメディケーションの練習を行うことができるように変更されました。在宅医療ではセルフケアが重視されますので、患者は麻薬を自宅に持ち帰り、家族とともにセルフケアを行います。その管理方法は、麻薬以外の薬剤と全く同じです。ただ、在宅では過剰投与の予防、患者以外の人への誤投与の防止には注意を要します。自宅には子どもや認知症高齢者、ある●在宅だからといって剤型や投与量の制限はありません。●麻薬処方箋によって調剤された麻薬が患者の手に渡された後は、病棟のように鍵つきの金庫で管理するという必要はありません。●調剤された麻薬は、患者本人だけではなく、患者に頼まれた家族や看護師、ホームヘルパー、ボランティアでも受け取ることができます。●「病院・診療所における麻薬管理マニュアル」に詳細が記されています。Q1A解説

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