302260112
2/16

「訪問看護は、医療保険と介護保険の両方にまたがっていて、制度が複雑でわかりにくい」「訪問看護は、医療保険と介護保険の両方にまたがっていて、制度が複雑でわかりにくい」「病名・病状によって利用する保険が変わるので、覚えきれない」「病名・病状によって利用する保険が変わるので、覚えきれない」「医療保険と介護保険のしくみを理解するのに1年かかった」「医療保険と介護保険のしくみを理解するのに1年かかった」「どうして訪問看護は、制度が複雑なの」「どうして訪問看護は、制度が複雑なの」「制度や報酬がよくわかる簡単な本はないの」「制度や報酬がよくわかる簡単な本はないの」このような声に応えるために、平成28(2016)年8月に本書初版を発刊しました。訪問看護ステーションは、平成4(1992)年に創設され、看護師が管理者となる事業所として新設されました。このときに制度や報酬のしくみが大きく変わりました。そして、平成12(2000)年に、介護保険制度がスタートし、訪問看護は、医療保険と介護保険との両方の制度で運営することになり、複雑化していきました。また、診療報酬は2年ごとに改定、介護報酬は3年ごとに改定、そして、6年ごとに両報酬の改定が同時に行われることにより、少しずつ制度の改善をしてきました。このような理由から、訪問看護の制度は複雑でわかりにくくなっているのが現状です。しかしながら、制度を正しく理解し、健全な事業運営をすることは、訪問看護ステーション管理者の大きな役割です。平成30(2018) 年度に行われた医療報酬と介護報酬のダブル改定は、団塊世代が75歳以上となる2025年とそれ以降の社会・経済の変化や技術革新への対応に向けて、質が高く効率的な体制整備とともに、新しいニーズにも対応できる質の高い医療・介護の提供体制の実現を推進する内容で、2018年8月に発刊した改訂版に盛り込みました。今回は、令和1(2019)年度の消費税率アップに伴う報酬額の改定と令和2(2020)年度の診療報酬改定の内容に沿って改訂し、本書を発刊しました。令和2(2020)年度の診療報酬改定は、健康寿命の延伸と人生100年時代に向けた全世代型社会保障制度の実現や安定性・持続性の確保などを方針とする内容で、「2020(令和2)年度診療報酬改定の概要」としてまとめてあります。本書は、医療保険と介護保険、その関係等について中心に書いていますので、訪問看護制度の入門書としてご利用ください。詳しい正確な法律や制度・報酬、公費医療費・自賠責保険・障害者自立支援法などについては他の成書を参考にしていただければ幸いです。また、新型コロナウイルス感染症に関連する報酬については、厚生労働省のホームページや一般社団法人全国訪問看護事業協会ホームページの「新型コロナウイルス感染対策の特設ページ」に整理して掲載してありますので、ご確認ください*。はじめに

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る