302260141
10/12

10介護保険制度においては、2010年度には7兆8204億円であったのが、2018年には約10兆円、そして2025年には20兆円になると見込まれています。生産年齢世代の人口が減少する中で、これら費用の増大をどのように支えていくのかが課題です。キーワード② 多死時代次に「多死時代」についてです。下図は死亡場所の推移で、1950年代には自宅での死亡が80%以上であったものが、徐々に病院での死亡に入れ替わり、1977年に同割合となり、2000年を過ぎると、病院での死亡が約80%と逆転しました。死亡場所の推移1977年を境に、病院が自宅を上回る201020152005200019950.1%1.5%6.3%(老人ホーム)9.1%82.5%2.6%5.9%74.6%(病院) 2.3%(介護老人保健施設) 2.0%(診療所) 2.1%(その他)12.7%(自宅)19901985198019751970196519600%20%40%出典)厚生労働省「人口動態統計」 ※1994年までは老人ホームでの死亡は、自宅に含まれている60%80%19511955病院診療所介護老人保健施設老人ホーム自宅その他1977年自宅・非医療機関での看取り率25%が目標次ページの図は、死亡場所別、死亡者数の年次推移と将来推計です。2030年には年間約160万人の方が死亡すると推定されています。そのときの死亡場所は医療機関が89万人で、医療機関の病床数は増えないため、今と変わりません。それに対して、介護施設での死亡は9万人と微増です。高齢者世帯や一人暮らし世帯が増え、老老介護や認認介護が増えると予想される中、自宅での死亡の20万人もそれほど増えることは考えられません。そうすると、その他の47万人はどこで最期をむかえるのでしょうか? サー

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る