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たくさんあるのです。また、事業所が暴力防止・対応体制を整えていれば安心して働くことができます。それが訪問看護師のみならず、利用者も家族も、お互いの信頼関係の中で訪問看護サービスを受けながら、在宅療養を続けられることにつながります。 2018年2月、全国訪問看護事業協会会員の事業所5,580カ所の管理者と訪問看護師に対して、暴力の実態調査を実施しました。その結果、訪問看護師が利用者・家族から受けた暴力の経験率は、精神的暴力が52.7%、セクハラが48.4%、身体的暴力が45.1%という結果が得られました。また、管理者の97.5%が「利用者・家族による暴力等への対策が必要」と回答している一方、「具体的にどうしたらよいかわからない」と60.4%が回答していました。この結果を踏まえ、事業所の管理者がリスクマネジメントの一環として、事業所のスタッフの安全と健康を確保する意識を高めるとともに、訪問看護師が安全に安心して訪問看護活動を行うことができるための一方策として、本書を作成し、その周知を図る必要があると考えました。 事業所の方々には、本書を活用して、事業所の勉強会等の学習資料や事業所整備の材料として役立てていただければ幸いです。さらに、訪問介護員やケアマネジャーなどの、訪問系サービス事業所の方々にも活用していただけることを期待しています。2019年2月一般社団法人 全国訪問看護事業協会副会長 上野桂子4

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