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①‌‌すべての悩みは対人関係の図式(成り立ち)で考える 本書のベースのひとつとなっているアドラー心理学では「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と考えます。つまり、私たちが人生で向き合うべき、乗り越えるべき課題は、すべて対人関係によるものということになります。なお、他者との関係だけでなく、「自分自身との関係」も対人関係に含まれます。 すべての悩みを対人関係の図式で考えると、私たちが精神的にしんどいと感じ、場合によっては心を病んでしまうのは、次のようなシンプルな背景によります。②‌‌長時間残業による心の不調も、対人関係の問題が背景にある このような説明をすると、「心を病む原因がすべて対人関係によるものだと言い切ってしまっていいの?」という反論が聞こえてきそうです。 たとえば、長時間残業が心の健康によくないことは疑う余地もありません。ただ、一つひとつの事例を丁寧にみていくと、心の不調に至るほどの長時間残業の状況が長く続く背景には、こんな問題も存在しているのかもしれません。 ● 他者との関係がうまくつくっていけないから。 ● 自分自身とうまくつき合えていないから。20

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