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という人生からのメッセージなのです。 そういう意味では、メンタルヘルス不調になるのは「自分らしい生き方へと舵かじを切るためのありがたいチャンス」なのかもしれません。ですから、メンタルヘルス不調で休職する人はかわいそうな人でも、弱い人でも、甘えている人でもないのです。 私は心理カウンセラーとしても活動しており、日頃の産業医面談にはカウンセリング・セラピー的要素を取り入れています。その活動の中で、私の面談をそばで見ている支援者の皆さまから「心の理解や面談技法、メンタルヘルス不調者への対応事例を“ミレイ先生の視点”で本にまとめてほしい」というご要望をいただき、このたび、出版の運びとなりました。 本書では、「なぜ人は心を病むのか?」「メンタルヘルス不調者をサポートする、ということはどういう意味なのか?」「自分らしさとはなんなのか?」などの視点に立ち、心を深く理解するところからスタートし、より深いレベルで支援するための実践的な面談技法について解説しました。汎はん用よう性の高い20の対応事例も掲載しました。 病んだ人だけでなく健康な人でも、心について理解することやカウンセリングについて学ぶことは全人格的に成長し、幸せを感じるために役立ちます。 本書の内容を理解し実践することで、実務のスキルが上がるだけでなく、メンタルヘルスサポートの最前線に立つ支援者の心が軽くなり、皆さまが幸せを感じることにつながれば、うれしく思います。 2020年2月 上谷 実礼4

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