新生児看護の特徴8はじめてのNICU看護新生児の特徴新生児とは統計上や法律上，生後4週（28日未満）までの子どものことをいいます．●この時期は子宮内での生活から子宮外へと環境が一変し，さまざまな変化が起こるなかで子宮外での生活に適応しようとします．それらの変化に適応することが十分でない場合は，治療やケアが必要になります．●生後1週（7日未満）は早期新生児期といい，とくに注意深い観察が必要となります．正常新生児の特徴正常新生児の特徴（文献1より引用改変）●眼球結膜出血は分娩時に起こる静脈のうっ血によるもの．1カ月頃までには自然消失する．●大泉門および小泉門の開大．矢し状じょう縫合の離開・重合，冠状縫合の重合，産瘤や頭血腫もよく見られる．●耳介の上端は，外眼角と外後頭隆起とを結んだ線より高い．辺縁まで軟骨があり，曲げてもすぐに戻る．●鼻尖部の黄色いぶつぶつは，皮脂腺の増生したもので，成熟徴候といわれる．●歯肉や口腔蓋に見られる数mmの白色腫瘤は真珠腫やエプシュタイン囊腫とよばれ，1～2カ月で自然消失する．●四肢は屈曲位（上肢はW型，下肢はM型）で活発に動かす．●爪は指先を越える．●手掌や足底にはしわがある．●全身がピンク色で皮膚が厚く，血管は透けて見えない．手掌や足底には数日間チアノーゼが残ることがある．●うぶ毛が肩から上腕部に残っている．●乳頭がはっきりしている．●腹部はやわらかく，軽度に膨らんでいる．肝臓は季肋下2～3cmのところに触れ，脾臓の先端に触れる．頭 部体 幹手 足男児は，陰囊内に睾丸を触知し，陰囊水腫が見られることがあります．女児は，大陰唇が小陰唇と陰核を覆っています．母体からのホルモンの影響により新生児月経や処女膜ポリープが見られることがあります．●肺胞のガス交換表面積は成人の約20分の1で，一回換気量が少ないのが特徴です．したがって，酸素をたくさん得るため，呼吸は1分間に約40～50回で成人より速くなります．●胸式呼吸の機能は不十分で，おもに横隔膜の動きによる腹式呼吸が行われます．呼 吸口での呼吸はあまりせず，おもに鼻呼吸をしています．
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