302280510
10/12

022*呼吸運動における肋骨や呼吸筋の動き成人では、肋骨は脊椎に対して角度がついています。そのため、1回の呼吸で肋骨が大きく上下し、大きな換気量を得ることができます(上図)。 新生児では、肋骨は脊椎に対して水平についています。そのため、1回の呼吸で上下する幅が少なく、小さな換気量しか得られないので、呼吸の数を増やして対応します。その分、呼吸に大きなエネルギーを必要とします。筋肉にはⅠ型筋きん原げん線せん維いとⅡ型筋きん原げん線せん維いがあります。Ⅰ型は瞬発力は弱いのですが、マラソンランナーのように持久力のある筋きん原げん線せん維いです。一方、Ⅱ型は100m走ランナーのように、瞬発力はあるのですが、持久力が弱い筋きん原げん線せん維いです。成人を100%とすると新生児の横隔膜のⅠ型筋きん原げん線せん維いは50%、肋間筋は25%しかありません。Ⅰ型筋きん原げん線せん維いが少ないということは、持久力・耐久性が弱いことを意味します。よって、多呼吸、呼吸障害があるとすぐに呼吸筋疲労を起こしてしまいます。 (%)酸素分圧(PaO2)(mmHg)00 20 40 60 80 100 120 14037℃pH7.40新生児の場合成人の場合酸素親和性上昇酸素飽和度(SaO2)酸素親和性低下pH↑PCO2↓体温↓2,3DPG↓HbFpH↓PCO2↑体温↑2,3DPG↑HbA成人新生児大きな換気量↓呼吸数が少ない↓疲れにくい小さな換気量↓呼吸数が多い↓疲れやすい呼吸筋酸素解離曲線呼吸運動における肋骨の動き

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る