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キーワードキーワード221章第3章第4章第6章第5章第2章第新生児の呼吸器症状と検査・モニタリング新生児の呼吸管理法新生児呼吸管理における薬物療法新生児呼吸管理における手技新生児呼吸管理におけるトラブル・合併症新生児用/在宅用人工呼吸器徹底比較無呼吸発作が見られる時には何が起こっていますか?1定 義 無呼吸発作は、一般的には①呼吸停止が20秒以上続くもの、または②呼吸停止が20秒未満であっても、徐脈(心拍数が1分間に100回未満)または低酸素血症(中心性チアノーゼ)を伴うものと定義されている1)。30, 70, 83, 87〜89 したがって、呼吸停止が20秒未満で徐脈や中心性チアノーゼを伴わない不規則な呼吸は周期性呼吸として、別に扱う必要がある。呼吸運動の調節と無呼吸発作の分類 無呼吸発作が生じている時に何が起こっているかを理解するためには、呼吸運動調節の生理と無呼吸発作の分類を知っておく必要がある。呼吸運動調節の生理 呼吸運動の調節は、①化学受容器を介する調節、②機械受容器を介する調節、③大脳皮質による調節の3つによって営まれている。1)化学受容器を介する調節 化学受容器は延髄と頸動脈小体に存在して、それぞれ二酸化炭素分圧、酸素分圧を感知する1、2)。2)機械受容器を介する調節 機械受容器は、上気道から肺に至るまでに存在している。これらのうち、気管支の平滑筋内に存在する肺伸展受容器は、吸気時に肺が拡張すると活動電位が上昇し、延髄の吸息中枢を抑制する。その結果、呼気への切り替えが促進される。この反射をHering-Breuer反射と呼ぶ2)。3)大脳皮質による調節 大脳の前頭葉や島皮質などに存在する呼吸中枢によって、呼吸の随意調節を行っている2)。無呼吸発作の分類 無呼吸発作には、病態による分類と病因による分類の2種類の分類がある。どちら12無呼吸発作中枢性無呼吸閉塞性無呼吸

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