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●7●1章こどものがんのきほん2こどものがん こどもがかかるさまざまながんのことを「小児がん」といいます。小児がんは日本全体で1年間に約2,000~2,500人新しく診断されます(成人がんは約86万人)。 主な小児がんは、白はっ血けつ病びょう、脳のう腫しゅ瘍よう、神しん経けい芽が腫しゅ、悪あく性せいリンパ腫、腎じん芽が腫しゅ、肝かん芽が腫しゅ、網もう膜まく芽が腫しゅなどです。白血病、悪性リンパ腫、脳腫瘍を除いて、成人ではまれなものばかりです。 小児がんの発症数は成人がんに比べて非常に少ないのですが、日本における小児の病死原因の1位であり、小児がんの制圧はこどもの健康にとって非常に重要な課題です。網膜芽腫3%腎腫瘍3%肝腫瘍3%骨腫瘍4%その他13%胚細胞腫瘍6%軟部腫瘍5%神経芽腫7%脳腫瘍14%白血病36%悪性リンパ腫6%1位2位3位4位5位0歳先天奇形等呼吸障害等乳幼児突然死症候群出血性障害等不慮の事故1~4歳先天奇形等不慮の事故悪性新生物心疾患肺炎5~9歳悪性新生物不慮の事故先天奇形等心疾患肺炎10~14歳悪性新生物自殺不慮の事故先天奇形等心疾患全人口悪性新生物心疾患肺炎脳血管疾患老衰小児の年齢別死因こどものがんには、化学療法(抗がん剤)や放射線療法がよく効いて、進行がんでも多くを治すことができます。小児がんの種類*死因名は次のように略称心疾患←心疾患(高血圧性を除く)先天奇形等←先天奇形、変形および染色体異常呼吸障害等←周産期に特異的な呼吸障害および心血管障害出血性障害等←胎児および新生児の出血性障害および血液障害〔厚生労働省:平成27年人口動態統計月報年計(概数)の概況;第7表 死因順序(1~5位)別死亡数・死亡率(人口10万人対)、性・年齢(5歳階級)別より引用〕日本小児血液・がん学会疾患登録(2014年)

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