T290560
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● このたび、関係者の皆さまのご協力のおかげで本書を刊行する運びとなりました。まずご多忙な中、執筆をお引き受けいただいた共著者の方々に御礼申し上げます。● 本書では、読みやすい文章に加えて理解を深めるためにイラストを活用しており、投薬、手術などの医療の面から日常生活、助成制度まで幅広い内容を取り上げています。炎症性腸疾患(IBD)のお子さんのケアに当たる医師、看護師、栄養士、ケースワーカーなどの方々に必ずやお役に立つものと思います。また、患者さんが病気について正しい知識を得る目的においても有用な解説書であり、お子さんとそのご家族の方に本書が少しでもお役に立つように願っています。● IBDのお子さんをおもちのご両親は、さまざまな不安を抱えてお過ごしかと存じます。とくにお母さんの中には、自責の念でつらい思いをされている方もいらっしゃるかもしれません。そんな時、本書を読んでいただくことで、少しでも疑問が晴れ、不安が軽くなって、自信をもって病気のわが子に寄り添って毎日を過ごしていただければ幸いです。IBDは根気よく治療に取り組む必要がある病気であり、家族をはじめとして周りの人たちの理解が必要です。幸い医療の進歩によって現在ではほとんどの子どもたちが再発せずに全く普通の生活を送れるようになっていますが、まだ治るまでには至っていませんので、定期的な通院や毎日の服薬が必要であることは変わりません。● この本を計画するにあたり、患者さんやそのご家族の交流を支援するボランティアの会において、ご家族の不安や悩みに向かい合ってきた小児医療関係の方を中心に執筆をお願いしました。またこの本の刊行にあたり、丁寧な編集や校正を行いながら、筆が止まりがちな私たちをたゆまず励まして校了まで導いてくださったメディカ出版の鈴木陽子さんに心から御礼申し上げます。 2017年7月3日 田尻 仁
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