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●6●1章潰瘍性大腸炎・クローン病ってどんな病気?潰瘍性大腸炎とクローン病は、からだに栄養をとりこむはたらきをする消化管が、悪くなる病気です。大切なこれらの臓器に悪いところがあって、うまくはたらくことができなくなると、さまざまな症状が出てきます。 消化器のつくりとはたらき 私たちは食べ物を食べ、飲み物を飲むことで、生命を保つために必要なエネルギーやからだをつくるために必要な原料を得ています。食べ物や水分を体内にとりこみ、細かくしたりどろどろにして栄養として吸収できるかたちにして(消しょう化か)、吸収し、最終的には不要なものをからだの外に出す(排はい泄せつ)までの役割を行う内臓を、消化器といいます。 消化器には、消化管、肝臓、胆たん囊のう、膵すい臓ぞうなどが含まれます。肝臓と膵臓は、消化管における消化・吸収を促します。 消化管は、食物や水分の通り道となります。口の中(口こう腔くう)にはじまり、のど(咽いん頭とう)、食道、胃、小腸、大腸、肛こう門もんまでを指し、全長は約6mです。食物はまず胃と小腸で消化・吸収され、栄養素が吸収された残りの流動状の内容物が大腸で糞便となり、排泄されます。大腸は、食べたものを運んだり、吸収したりする消化管の一部で、小腸から続く長さ約1.5mの管状の臓器です。1咽頭肝臓胃脾臓大腸肛門食道胆囊膵臓小腸消化器のつくり
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