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10顔面・口1耳介の異常彦坂 信/金子 剛病 態 図1に健常な耳介の形態を示す. 耳介の異常には副耳,先天性耳瘻孔,耳介変形などがある.以下にそれぞれについて解説する.発症◦胎児期,新生児期手術◦1歳以後~10歳ごろ副 耳耳介を構成する皮膚・軟骨からなる隆起である(図2).単発のほか,複数個が集簇することもある.頻度は0.1~1%と報告されている2).先天性耳瘻孔 耳介またはその周囲に認められる,皮膚の瘻孔である(図3).頻度はわが国では3%と報告されている3).瘻孔は盲端であり,無症状で経過することも多いが,しばしば内部に角化物が貯留し,圧迫すると悪臭を伴う粥状角化物が排出される.感染を生じると発赤・腫脹・疼痛を認め,穿破して排膿することもある.組織欠損を伴わない耳介変形 立ち耳や折れ耳などの耳介変形は,組織欠損123A.術前所見.耳前部に副耳を認める.B.手術終了時の状態.副耳の基部に沿って切開し,孤状の縫合創とした.また耳珠の頭側の陥凹部を切除縫縮している.本症例では真皮縫合の後,皮膚表面は外科用接着剤で閉創している.C.軟骨の茎は,皮膚表面から触れない程度まで追跡して切除する.図2副耳ABC図1健常な耳介の形態耳じ輪りん上じょう脚きゃく下か脚きゃく対たい輪りん舟しゅう状じょう窩か耳じ甲こう介かい舟しゅう耳じ甲こう介かい腔くう珠しゅ間かん切せっ痕こん耳じ垂すい対たい珠じゅ耳じ輪りん脚きゃく三さん角かく窩か耳じ珠じゅ(文献1,p.1069より引用,一部改変)
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