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●7●1章こどもの腎臓病のきほん腎臓には、いろいろなはたらきがあります。このように腎臓には老廃物を排泄したり、体液バランスを保つだけでなく、ホルモンを産生する作用もあります。腎機能が悪くなると、それによるいろいろな症状が出てきます。水分の排泄からだにたまった余分な水分をからだの外に出す。からだの中の水分が足りない時(脱水)は、尿は濃く量が少なくなり、多すぎる時(溢いっ水すい)は、尿は薄く量が多くなる老廃物の排泄食べ物を食べると、消化してエネルギーをつくり出す。その残りカスが老廃物。老廃物の一部(尿毒症物質)をからだの外に排泄する。老廃物がたまると疲れやすくなる電解質の調節からだの中の電解質を一定に保つように調節する。ナトリウム、カリウム、クロール、カルシウム、リンなどがあるからだを弱アルカリ性に保つからだは弱アルカリ性に保たれている。血液が酸性になると、からだの細胞のはたらきが悪くなるビタミンDの活性化ビタミンDは腸からカルシウムを吸収させるはたらきがある。腎臓ではこのビタミンDを活性型に変えてからだにはたらきやすくする。うまくはたらかないと骨が弱くなったり、曲がったりする(腎性くる病)エリスロポエチンの産生エリスロポエチンは血液をつくるように命令するホルモン。腎臓での産生が少なくなると貧血になる(腎性貧血)レニンの産生血圧を保つためのホルモン。糸球体近くにレニンを産生する細胞があり、体液量を感知して分泌される。糸球体の血流が悪くなると産生が多くなり、高血圧になる腎臓のいろいろなはたらき

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