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●8● 腎臓病ってどんな病気? 腎臓の病気にはさまざまなものがあり、病気により障害される部位が違うと、症状や検査値の異常も違ってきます。大きな分類としては、糸球体が障害を受ける病気、尿細管が障害を受ける病気があり、それぞれに先天性、後天性のものがあります。2代表的な病気病気の特徴先天性先天性ネフローゼ症候群糸球体の上皮細胞が障害されている病気多くが慢性腎不全となるアルポート症候群(p.53)糸球体の基底膜が障害されている病気後天性(慢性)特発性ネフローゼ症候群(p.23)糸球体から血液中のたんぱくがもれる病気むくみ、体重増加などが症状として現れる。寛解と再発を繰り返しながらも治ってゆく微小変化型と、徐々に腎機能が悪くなり、腎不全となる巣状分節性糸球体硬化症の2つに分かれるIgA腎症(p.17)慢性糸球体腎炎のなかで一番多い病気IgAが糸球体に沈着し、障害がおきる。早期発見、適切な治療により予後はよくなっている紫斑病性腎炎点状出血、腹痛、関節痛(炎)を症状とするIgA血管炎(アレルギー性紫斑病ともいう)から血尿やたんぱく尿が出て診断される。組織所見はIgA腎症と区別がつかない。基本的にIgA腎症と同じ治療をする膜性増殖性腎症糸球体に免疫複合体が沈着して障害される。3つのタイプに分かれる後天性(急性)急性糸球体腎炎溶連菌などの感染症がひきがねになっておこる腎炎多くが一過性で改善する腎臓病の種類:糸球体の病気代表的な病気病気の特徴先天性ネフロン癆ろう尿細管上皮の絨毛が障害される病気若年性、乳児、思春期の3つのタイプがあり、網膜色素変性症、骨格異常、内臓逆位など特徴的な症状も合併するDデントent病尿細管で、β2ミクログロブリンなどの低分子たんぱく質が再吸収できない病気海外では慢性腎不全になることが多いが、日本では軽症例が多い。特発性低分子たんぱく尿症ということもあるBバーターartter症候群、Gジッテルマンitelman症候群尿中のカリウムやマグネシウムを再吸収できないために低カリウム血症や低マグネシウム血症となるBartter症候群のほうが症状が強く出る治療は、カリウムやマグネシウムを保持できるように補充するFファンコニanconi症候群近位尿細管の障害により、多種類の物質が再吸収できなくなるため、汎アミノ酸尿、(腎性)尿糖、高リン酸尿、尿細管性アシドーシス、低分子たんぱく尿となる足りない物質を補充することが治療の基本となる後天性尿細管間質性腎炎尿細管と間質の炎症を主体とする腎臓病の総称エルシニアなどの細菌感染症や薬剤がひきがねになっておこることが多い腎臓病の種類:尿細管の病気
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