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●9●1章こどもの腎臓病のきほん 腎臓病についてどんな検査をするの?1尿検査 腎臓や尿路系だけでなくからだの状態を表す鏡で、尿検査は非常に大切です。 テス・テープ リトマス試験紙のように、テープを尿につけて、色の変化を見ます。非常に簡単な検査で、薬局で買うことができ、誰でもできます。検査項目にはpH、潜血、たんぱく尿、ブドウ糖、白血球、亜硝酸塩などがあり、(-)(+)(2+)(3+)など、色の変化で程度を決めます(定性)。3腎臓の検査には検尿、血液検査、画像検査があります。いろいろな検査を組み合わせて、確定診断を行っていきます。検査項目基準値何を検査する? 何がわかる?潜血-から±尿中の赤血球(ヘモグロビン)を測定する。慢性糸球体腎炎や高カルシウム血症、結石から単なる体質などいろいろな原因がある。潜血のみで、大量でなければ、問題ないことが多いたんぱく-から±正常でもわずかに検出されることがある。慢性腎炎やネフローゼ症候群などがある。たんぱく尿の量が大切で、潜血と合併した場合、慢性糸球体腎炎などの病気の可能性が高くなる糖-から±糖尿病や甲状腺機能異常で陽性になることがある。腎性糖尿といって、糖尿病ではない尿糖もある白血球-尿路感染症の場合陽性となる。外陰部の白血球も尿に入ることがあり、その場合、偽陽性となるテス・テープのおもな検査項目と内容 尿沈渣 尿を遠心分離機にかけて、沈殿した成分を顕微鏡で測定します(機械で読む方法もあります)。顕微鏡の一視野にどれだけの成分があるかで表現します。赤血球、白血球、上皮細胞、円柱細胞、結晶成分などがあり、1視野に5個未満が基準値です。円柱は尿細管に詰まった成分が尿の中にこぼれ落ちたもので、たんぱく成分(硝子円柱)、尿細管細胞(顆粒円柱)などがあります。 尿電解質など 尿中にはナトリウム、カリウムなどの電解質、クレアチニン(Cr)、β2ミクログロブリン、N-アセチルグルコサミニダーゼ(NAG)など、いろいろな物質が含まれています。尿はからだの状態により濃度が違うため、値を補正する必要があります。たとえば、たんぱく尿の値は尿のCrで割って(たんぱく/Cr)表します。0.15g/gCrを超えると高いと考えます。また、血液の電解質と比較して、異常を判断することもあります。β2ミクログロブリンとNAGは近位尿細管の状態を反映します。
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