302280670
11/14

13with NEO 別冊 るるNEO1章先輩ナースからのメッセージ赤ちゃんを把握する 赤ちゃんを取り巻く情報は膨大にあり、その情報の中からポイントとなる情報をアセスメントし、治療・ケアにつなげていく必要があります。特に急性期は赤ちゃんの病状が急激に進行するリスクが高いため、ちょっとした病状の変化に気付き、今後起こり得る合併症を予測し、合併症を起こさない、あるいは重篤化させないように迅速かつ的確に対応することが求められます。また、同じ疾患であっても赤ちゃんによって同じ経過をたどることは少なく、それぞれの疾患の病態の背景には、さまざまな要因が関連していることがあり、広い視野を持ち、赤ちゃんの状態を把握する必要があります。異常の早期発見正期産の赤ちゃんであっても、出生後早期に起こり得る病態を把握し、出生後の適応がうまくいっているかどうかの確認や、出生後早期(6~12時間)は、呼吸、心拍、体温、皮膚色、覚醒状態、活気・筋緊張を一定間隔で観察する必要があります。出生直後の赤ちゃんは、体温や呼吸、循環が不安定な状態ですから、たとえ出生時に異常がなくても、しっかり観察を行い、看護師は異常の早期発見に重点を置きながら、看護していくことが重要となります。●観察力とアセスメント力新生児医療では、赤ちゃんの全身管理が必要で、例えば肺に疾患があれば、循環などあらゆるところに影響を及ぼすため、赤ちゃんの身体の中で何が起こっているのか、症状や赤ちゃんが発するサインを丁寧に読み取る観察力とアセスメントする力が必要となります。また、日々赤ちゃんは成長・発達していくため、その変化にも目を向け、関連付けて考えなければなりません。疾患と同時に全身に及ぶ影響と学習すべき範囲も広いため、赤ちゃんを理解することの難しさを痛感している方も多いのではないかと思います。 新生児医療に携わる皆さんにより深く理解してもらう第一歩として、基本的な疾患とその病態生理や原因を根拠に基づいて関連付けながら学ぶことで、より赤ちゃんを知ることができ、看護の楽しさややりがいを感じてもらいたいです。おわりに皆さんは、赤ちゃんの症状でちょっと気になるけれど「こんなことで報告しても

元のページ  ../index.html#11

このブックを見る