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3教育編1……1早わかり成人教育1なんのためのコース指導か2どうすれば目標に到達できるかもかまいません.受講者が実際の現場での行動を変えることを念頭に置きながら指導を行ってください.その上で,わたしたちの究極の目標は,現場の行動が変わることによってです.アウトカムが改善するまでには,まだ多くの時間と多大な努力が必要かもしれません.一人ひとりがスキルアップするだけでなく,職場の環境を改善し,医療機関相互の連携を深め,同じプロトコールの下で急変発生現場から最終治療までを一貫した治療の流れに乗せる,というところまでを視野に入れる必要があります. 地域全体を変えるには,多くの人の賛同と参画とが必要です.そのための第一歩として,まずはこのJ-CIMELS公認講習会ベーシックコースが,いつでもどこでも,受講を希望した人が受講可能となるよう,数多く開催される必要があります.みなさんがインストラクターとしてコースに参加する,そのことによりコースの開催が増え,賛同者を増やすことができます.その先にある「母体の重症化を防ぎ,救命率を上げる」というわたしたちの究極の目標に,一歩でも1ミリでも近づけるように.1)学習の「領域」と「深さ」 前述のとおり、わたしたちがコースで指導する上で掲げる大きな目標は,実際の現場での行動を変えることです.この目標を達成するためには,学習の「領域」と「深さ」とを考える必要があります.有名な「教育目標分類:Taxonomy」を図1に掲げます.ここではわかりやすく単純化して,教育・学習には「知識の領域(知っている)」「技能の領域(スキルがある)」「態2どうすれば目標に到達できるか母体の重症化を防ぎ,救命率を上げること教育目標分類(Taxonomy)認知領域情意領域精神運動領域知識態度・習慣技能浅 深想 起解 釈問題解決受け入れ反 応内面化模 倣コントロール自動化教育目標分類図1

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