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54これから母親になろうとするたくさんの女性が、自らの身体に焦点を当て「幸せ」を探しています。そして、妊娠をきっかけに、彼女たちはセルフケアをしたり、リラックスしたり、身体の声に耳を傾けたりするようになります。妊娠期というのは、女性が、ペリネ(骨盤底筋群)や横隔膜など、身体の特定部分を初めて知る時期でもあります。妊婦自身がその重要性に気づいているかどうかはともかく、妊娠は体内で起こるプロセスであり、身体に対して無頓着でいるなどはじめから無理な話です。体型の変化に加え、神秘性や神聖さや未知を象徴するという意味で、妊娠した身体はまったく別の身体になります。ある人間の身体構造の中に、両親の遺伝子を受け継ぐ新しい、個性のある小さな存在が宿るのです。 リラックス、呼吸、マッサージ、身体を伸ばす、身体を揺らすといった言葉が、この時期をうまく乗り越えるキーワードです。妊婦との身体的なつながりのなかで、父親もまた妊娠という出来事に関わっています。パートナーである妊婦を腕に抱くとき、胎児も一緒にその腕のなかで、揺れたり頰ほおずりを受けたりしているからです。妊娠初期、そこにいるであろう胎児は、目で見ることも触れることもできません。すでにあらゆることが変化し始めているというのに……。カップルが二人で歩む道のり身体についての新たな学び1

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