12本書では、以下の2種類の二次元鑑別リストを提示しました。 救急の二次元鑑別リスト(救急医の頭の中)救急の研修医指導用に作成したリストで、対象は成人で内因性救急搬送の症例を想定しています。詳細は拙著『エマージェンシー臨床推論』(日経BP社、2019年)を参照してください。 産科急変時の二次元鑑別リスト救急の二次元鑑別リストから、妊産婦に起こりくい疾患を除き、そこに妊産婦で急変した際に考えるべき疾患を加えてまとめました。「産科の急変時」に特化しているので、日や月単位で症状が出現する疾患はリストから除外してあります。効果的な学習方法 ステップ1:アウトプット(思考の可視化)まず、主訴別に5分間で二次元鑑別シートに具体的な鑑別疾患とレッドフラッグを記入してみましょう。初めは鑑別が挙がらず落ち込むかもしれませんが、それは「伸びしろがある」ということです! 鑑別疾患も大事ですが、妊婦に寄り添う助産師の皆さんは、まずはレッドフラッグを想起することを目指しましょう。 ステップ2:誰かと見せ合う(気づきを得る)2人以上いればステップ1の結果を見せ合いましょう。人の思考を知ることは刺激になるはずです。可能なら、主訴に対してどのような病態生理を考え、鑑別やレッドフラッグを挙げていったか意識して言語化してみましょう。言語化しようとする努力で、さらに思考が深まるというお得な勉強法です。
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