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8日本の精神科医療の概況 A 精神科医療施設精神科医療施設●精神科医療施設● 日本の全病院数は8,540病院(平成25年)であるが,その内1,066病院は精神科病院である.全精神科病床数は34万床,内訳は精神科病院25万3千床(75%),一般病院精神科8万6千床(25%)である. 在院患者数は30万人であり,精神科病床利用率は88%である.平成6年より,精神科病床数,在院患者数,病床利用率すべてにおいて減少に転じており,さらに精神科入院(在院)患者の高齢化(平成23年においては65歳以上が50%を占める)が大きな問題となっている. また診療所の増加は著しく,精神科標榜診療所数は5,700施設であり,心療内科標榜診療所数は3,800施設である.資料: 厚生労働省.平成25年医療施設(動態)調査・病院報告の概況「医療施設調査」「病院報告」 B 精神疾患患者数および疾患別分類精神疾患患者数●精神疾患患者数● 平成23年度の厚生労働省の全国患者調査では精神疾患の受診患者総数は320万人,内入院患者数は31万7千人である.総患者数としては,気分障害(うつ病を含む),統合失調症,神経症性障害,認知症の順に多く,気分障害(特にうつ病)と認知症の増加は顕著である. 入院患者数は統合失調圏が最も多く6割近くを占め,次いで認知症,気分障害が多い.しかし統合失調症の入院患者数は年々減少している. 精神疾患の疾患別割合を表1(総患者数),表2(入院)に示す.注: 平成23年度調査では東日本大震災の影響により,宮城県石巻医療圏および福島県は調査から除かれている. C 入院形態別患者数入院形態●入院形態● 精神保健福祉法においては,①任意入院,②医療保護入院,③措置入院(緊急措置入院を含む),④応急入院,の4種の入院形態が定められ111精神疾患の概要

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