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3 人間は食事(食品)や飲み物で栄養補給し,消化器で消化・吸収・代謝を行い,活動するエネルギーを産生し,潤滑油となるビタミンやミネラル,食物繊維で身体の調子を整えます.人体は,いわば,食事(食品)や飲み物を活用して,エネルギーやさまざまな栄養素を産生・活用する精密な化学処理工場といえます.保健や医療・福祉の現場で,看護師として健康管理に従事するためには,臨床的な生化学・栄養学を理解する必要があります. 近年,臨床の現場では栄養管理が重視され,栄養サポートチーム(NST)を中心に,褥瘡管理,生活指導の一環としての栄養サポートなどが行われています.栄養管理に関して,基礎から応用および活用までの,幅広い知識と理解が必要となります. また,医師,看護師,薬剤師,管理栄養士など,多職種協働で栄養管理を実践するためにも,科学的根拠に基づいた栄養に関する知識が,共通認識として必要です. 本書では,栄養管理にかかわる基礎から,応用および活用までの内容について確認します. 1・2章で基礎を理解し,3〜5章ではその応用となる代謝や遺伝情報について,さらに,理解した知識を看護師として臨床の現場で活用するために,6章で栄養ケア・マネジメントを学びます. 一貫した臨床生化学・臨床栄養学に関する知識をもとに,個々の患者さんに応じた寄り添ったチームケアを実践できる看護師を,目指していただくことを望んでおります.編者 赤尾 正  はじめに  

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