305010580

9/12

2 先天異常⑴ 病　態　先天異常は、出生時に異常がみられるか、あるいは原因が胎児期にある障害をさす。その原因には、染色体・遺伝子の異常のほか、感染や母親の年齢によるリスク、または特発的な（特別な原因がない）ものがある。9第１章　人体の構造・機能と健康障害tRNADNAAとT（U）、CとGの組み合わせによりDNA情報を写しとるATCGATGATCG転写GCU遺伝情報の複製（タンパク質の合成）tRNAtRNACA複製タンパク質の運搬リボソームmRNACU遺伝情報の転写と複製DNAの複写：細胞分裂身体の正確な　情報伝承誤った情報　の伝承遺伝子異常の発生筋ジストロフィー血友病などの発症子どもへの正確な伝承遺伝子染色体を形成遺伝子異常　の発生ダウン症候群ネコ鳴き症候群などの発症誤った数の染色体発生＊遺伝子異常は規則性に従って遺伝するが、染色体異常では特発的な発生がみられる誤った情報のある遺伝子を形成遺伝情報の伝達と染色体異常細胞小器官と先天異常小器官構成・構造分　類障害名原　因DNA塩基はAGCTで構成常染色体異常ダウン症候群高齢出産など遺伝子DNAの集合体で形成性染色体異常ターナー症候群特発的など染色体常染色体22対、性染色体1対遺伝子異常筋ジストロフィー伴性潜性（劣性）遺伝奇　形心室中隔欠損症特発的や他の先天異常に合併発達・機能の障害先天性風疹症候群感　染＊伴性潜性（劣性）遺伝は、性染色体中の遺伝子に異常があり、一定条件のもとで発症する遺伝病＊ダウン症候群は21トリソミー、ターナー症候群は23モノソミーにより発症するタンパク合成が行われる細胞内小器官はどれか。1．核2．リボソーム3．リソソーム4．ミトコンドリア5．Golgi〈ゴルジ〉装置UESTIONリボソームは粗面小胞体と細胞質内の２カ所にある。粗面小胞体のものは細胞外に分泌されるタンパク質を合成し、細胞質内のものは細胞内で使用されるタンパク質を合成する。2（104-am77）NSWER日本遺伝学会は2017年9月の用語改訂で、「優性」を「顕性」、「劣性」を「潜性」に変更しました。