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基礎助産学Ⅰ8Ⅰ 助産の基本となる概念と変遷、基本姿勢難易度…ICMの助産師の定義Ⅰ-Ⅰ-1 助産の基本A 助産・助産師の定義★問1 2011年に改定されたICMの助産師の定義に含まれるのはどれか。1.国が認可した教育課程を履修しライセンスを取得した者を指す。2.正常分娩をより生理的な状態として推進する。3.対象は女性と家族である。4.助産業務の禁忌を示している。5.実践場所は病院と家庭に限定される。1.国際助産師連盟(ICM)は、「助産師は、国が認可した教育課程を履修しライセンスを取得した者で、かつ[助産実践の能力(コンピテンシー)]を示す者」と定義している。助産師教育課程の枠組として、「ICM基本的助産業務に必須な能力」および「ICM助産教育の世界基準」と規定し、資格修得後も助産実践の能力を示すことが求められている。2.助産師のケアとして正常分娩を推進している。これは不必要な医療介入が増加している社会背景に対して、自然性を尊重した助産ケアの重要性を示したものである。3.対象は女性だけではなく、家族および[地域(コミュニティ)]が含まれる。業務は、産前教育、親になる準備を含み、さらに、女性の健康、性と生殖に関する健康、育児に及ぶ。4.助産業務の禁忌ではなく、助産業務の範囲を示している。母子の合併症の発見、[医療あるいはその他の適切な支援を利用すること]と[救急処置の実施]も含まれ、助産や医学の領域を超えた専門家に紹介する必要性についての認識が求められる。5.助産師は、家庭、地域(助産所を含む)、病院、診療所、ヘルスユニットとさまざまな場で実践することができる。 ▶答え[2]●ICM基本的助産業務に必須な能力(2010年)1.母子のケアの社会的、疫学的、文化的な能力2.妊娠前のケアと家族計画の能力3.妊娠中のケア提供能力4.分娩と出産時のケア提供能力5.産褥期の女性のためのケア提供能力6.新生児のための出産後ケアの能力7.[自然および人工妊娠中絶関連ケアのファシリテーション]能力改定されたICMの助産師の定義、業務範囲、実践場所を理解しよう。基本

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