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ある.特にカルシウムは,女性では骨粗鬆症の予防のため600~700mg/日(推奨量)とされ,ビタミンやミネラル類は,それぞれバランスのとれた摂取が必要となる. また,エネルギー供給源としての三大栄養素である,炭水化物(糖質)・タンパク質・脂質はバランスよく摂取できるようにすることが大切である.それには副食を十分にとる献立の工夫や栄養指導が必要となる.長年の食生活は急には変えられないものなので,可能な限り徐々に積み重ねながら改良していくような指導が大切である.●水 分● 加齢に伴い体内の水分量は減少する.また,腎機能の低下により尿濃縮力も低下し,腎での水分吸収が減少して水分排泄量が増加する.口渇の中枢機能も弱まり,のどの渇きの感覚が低下する.食べ物には水分が多く含まれているが,食欲が低下するので,水分摂取量も減少する.このような理由から脱水を起こしやすくなるため,1日に水分1,500~2,000mL程度(食事時の水分を含む)の摂取が必要となる.普通に食事をすることができれば,食事で1,000mL程度を摂取できるが,発汗が多かったり,食欲が低下しているときは水分を補給する必要がある.●塩 分● 高齢者は,揚げ物や肉料理よりも比較的あっさりした和食を好み,長年の食習慣で味噌汁や漬け物がないと物足りなく感じるという人も多い.しかし,加齢により味覚の低下が生じることから,自覚のないまま次第に味付けが濃くなり,塩分過剰となることも多い.過剰な塩分の摂取は,高血圧や腎疾患を引き起こしやすいので,1日の骨粗鬆症骨にはタンパク質やリンなどとともにたくさんのカルシウムが含まれており,骨重量の約50%を占めている.しかし骨のカルシウム量(骨量)は若年期のピークを過ぎると年齢とともに減少する.骨量が減少すると骨の中の構造が壊れ非常にもろくなり折れやすくなる(脆弱性亢進).骨が軽石のようになるこの状態が骨粗鬆症で,圧倒的に女性に多い.閉経期の40~50歳代から急激に骨量が減少し,70歳以上になると10人のうち7人が骨粗鬆症を生じているという報告もある.男性では60歳過ぎから徐々に増える.寝たきりの原因が,骨粗鬆症による骨折であることも多い.0~5月6~8月9~₁₁月1~2歳3~5歳6~7歳8~9歳₁₀~₁₁歳₁₂~₁₄歳₁₅~₁₇歳₁₈~₂₉歳₃₀~₄₉歳₅₀~₆₉歳₇₀歳以上タンパク質(推奨量) g/日男性-2025354050606560女性-2025304050555550総脂質(目標量)総エネルギーに占める割合(%)男性-20以上30未満女性-20以上30未満炭水化物(目標量)総エネルギーに占める割合(%)男性-50以上65未満女性-50以上65未満食物繊維(目標量) g/日男性-11以上12以上13以上17以上19以上20以上19以上女性-10以上12以上13以上16以上17以上18以上17以上カルシウム(推奨量) mg/日男性-4506006507001000800800650700700女性-400550750750800650ナトリウム(目標量)食塩相当量 g/日男性-3未満4未満5未満5.5未満6.5未満8未満女性-3.5未満4.5未満5.5未満6未満7未満高血圧予防を目的としたカリウム(目安量) mg/日男性4007009001100130016001900240028002500女性4007008001000120015001800220021002000厚生労働省.日本人の食事摂取基準(2015年版).表1.1-4●日本人の栄養別摂取基準14

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