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●タイミングを計りながら子どもに近づき,コミュニケーションをとる.●乳児や年少児の場合,家族(親)と会話をする中で,子どもにも少しずつ働きかけていく.●子どもが,自分の考えや思いを話せるように,子どもと目を合わせ,子どものペースに合わせてうなずく.●子どもが緊張している場合,看護者が積極的に近づき身体に触れると,子どもを怖がらせてしまうので,少しずつ近づく.●子どもに開かれた質問を行い,子どもの考えや思いを引き出す.●子どもが自分の考えを整理できるように,子どもが話した言葉を用いて,子どもが話した内容を繰り返す.●開かれた質問とは,「はい」「いいえ」で答えられる質問ではない.「どう思ったの?」「どんなことがしたいの?」など,相手が自由に自分の考えを語ることができるような質問をいう.●子どもに合ったコミュニケーションの取り方を工夫する.●非言語的コミュニケーション(子どもの表情・話し方・声の調子・しぐさなど)に注目し,子どもの気持ちを読み取る.●看護者の判断や,看護者が提供できるケア,これから行おうとしているケアについて,認知能力やコミュニケーション能力に応じた方法で,子どもが理解できるように説明する.●看護者の気持ちを子どもに伝える.②コミュニケーションを積み重ねていく.●さまざまな場面で子どもとコミュニケーションを重ね,子どもの理解を深める.●遊びを活用しながら,子どもが自分の思いを表出できるように働きかける.●子どもの側にいることにより,看護者の存在をアピールする.●子どもの気持ちがわかっていることを伝える.●子どもの思いを代弁する.●病気や治療に伴うストレスにより,子どもは獲得していた言語的コミュニケーション能力を十分発揮できない場合がある.子どものストレスを軽減するケアを提供するとともに,子どもが示している非言語的なサインを見逃さないようにする.●子どもと目を合わせ,子どものペースでコミュニケーションを図る.●ケアを通してコミュニケーションを図る(入浴場面での遊びを活用したコミュニケーション).●ケアを通してコミュニケーションを図る(おむつ交換時のスキンシップによるコミュニケーション).③子どもの心の安定を図る.●子どもの名前を呼んだり,挨拶をすることにより,看護者が見守っていることを子どもに伝える.●笑顔で話しかけ,明るく親しみやすい雰囲気を作る.●子どもに継続して関心を払い,いつでも対応できることを示す.●日常的なケアを通して子どもに安心感を与える.●子どもにとって安心できる病院環境に整える(飾り付けの工夫や絵本,おもちゃなど).●スキンシップ(主に乳幼児の場合)や,子どもが思いを表出できる(主に学童期以降の子どもの場合)ように,一緒に過ごす時間をもつ.●子どもの思いをありのまま受け止める.●子どもが病気について理解し,自分が置かれている現状をつかむことができるように,子どもの認知能力や,コミュニケーション能力に応じた方法で説明する.●子どもの不安や恐怖を軽減し,緊張を緩和するケアを提供する.●子どもは,病気に伴う苦痛,病院環境,医療者との出会いなどにより,不安や恐怖を体験している.できるだけ早く「子どもの心の安定を図る」技術を用いる必要がある.●子どもが家族とのつながりを確認できるもの(写真・家でいつも使用していたおもちゃ・子どもの持ち物など)を子どもの側に置く.●家族の存在や家族からのサポートは,困難な状況に直面している子どもの支えとなる.●可能な限り,子どもが家族とともに過ごし,家族とのつながりを実感できるように援助する.●看護者が自分自身をコントロールする(例えば,どんなときも親しみのある態度で子どもに関わる,看護者が自分自身の不安を表出しないなど)ことにより,子どもに安心感をもたらす.④子どもの意思を尊重する.●子どもが自分の意思を明確にすることができるように,子どもの認知能力やコミュニケーション能力に応じた方法で,必要な情報や知識を提供する.●家族は仕事やきょうだいの世話などのため面会することが困難になる場合がある.子どもが家族との絆を実感できるようにアプローチすることが重要である.●子どもがどのようにしたいのか,どのような援助を求めてい●子どもの日常生活の場面で,一つひとつ子どもの意思を尊重す131援助関係を形成する技術

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