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に着手した矢先の4月に,記憶に新しい「平成28年熊本地震」が発生した.急遽,筆者をはじめ多くの執筆者が熊本県での支援活動に携わることとなり,編集作業が難航したことは言うまでもない. 災害には個性がある.本書を改訂する度に,新たな課題が見いだされる.社会や制度を動かす解決策は現場の中にある.現場に身を置き,現場から真摯に学ぶ重要性を実感する. 本書には,現場を見続けてきた執筆者が,現場の問題を丁寧にとらえ,経験や学びを綴っている.加えて,地域包括ケア時代を目前にし,在宅で高度な医療を受けている人,障害者を含め子どもや高齢者,慢性疾患をもつ要配慮者など,地域に暮らす被災者の健康問題や生活問題を解決するための学びを幅広く網羅した.読者のみなさんには,さらなる災害看護学の確立に向けて,本書への忌憚のないご意見や貴重な経験をお寄せいただければ幸いである.編者を代表して 酒井明子

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