308010320
15/16

5骨 折4検査 骨折部の転位が大きい場合には,単純X線検査で容易に診断できる.骨折部の詳細な確認や,転位のない骨折の診断には,CT検査が有用である.5診断 前述の画像検査が骨折の有無,部位の判別に優れている.骨片の数やサイズ,転位の大きさなども同時に確認する.6治療 鎖骨は骨こつ癒ゆ合ごうが得られやすい骨であるため,保存療法が行われることも多い.また骨折部位によっても治療法が変わってくる. 近位端骨折は短縮を来しにくく,神経血管束が骨折部の近くを走行するため,手術をしないことが多い.骨幹部骨折は,短縮や転位が強い場合や開放骨折*,骨折端が皮膚を貫通しそうな場合は手術適応となる.遠位端骨折は,靱帯損傷を合併し不安定性がある場合や,転位が大きい場合に手術適応となる. 保存療法は,三角巾やスリングなどで上肢の負荷を軽減する方法や,鎖骨バンドで胸を張る体勢とし,骨片の整復と維持を図る方法がある.手術療法は,骨折部を整復した後にプレートや髄ずい内ないピン,スクリューで固定する(図5-3). 合併症としては,偽ぎ関かん節せつや変形治癒,鎖骨上神経領域の感覚低下などがある.7予防 転倒や交通事故による受傷が多く,予防が難しい.手術し骨癒合後に抜ばっ釘ていした後,再骨折を来すこともしばしばある.術後は,骨強度が改善するまで重い物を持つことを避けるなど,患肢の負担を減らすほうが良いと考えられる.2鎖骨骨折患者の看護1疾患に特徴的な看護(観察・注意事項) 受傷直後は腫脹や疼痛を緩和し合併症を予防するために,患部を冷却するこ開放骨折複雑骨折とも呼ばれ,骨折部と外界が交通している骨折.皮膚や軟部組織に創が存在する.対して,骨折部と外界の交通がないものを閉鎖骨折あるいは皮下骨折,単純骨折と呼ぶ.*図5-3■手術療法(固定)プレート固定後髄内ピン固定後109

元のページ  ../index.html#15

このブックを見る