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2早発思春期・遅発思春期患者の看護 思春期には,成長スパートと第二次性徴の発現という二つの身体発達の特徴がある.これらの発達には個人差があり,個々の症例に合わせて治療するかどうかが検討される.早発思春期や遅発思春期の患者は,思春期の性に目覚める時期であり,診察や治療の際には,周囲との違いに敏感であることや羞恥心に配慮する必要がある.また,思春期は,親から自立したい気持ちと依存する気持ちが揺れ動く両価性(アンビバレンツ)の時期で,自分の身体発達に不安や心配があっても家族に相談できないこともある.このような思春期の患者本人や家族の気持ちに配慮し,スムーズに診察・治療が受けられるよう支援する必要がある.1早発思春期患者の看護早発思春期における観察 早発思春期の場合,周囲の子どもより身体成熟が早く,乳房が大きくなり,女性型の体形に近づく.そのために,周囲の子どもよりも目立ち,自分の体形の変化に羞恥心を抱いたり,月経が早く開始するため,月経への対応に戸惑いや孤立感を感じたりすることがある.また,骨成熟も早期に進み,身長のスパートが早く終わって低身長になることへの不安もある.したがって,身体状況や心理的な影響を注意深く観察する.検査・治療における看護 早発思春期の診断には,第二次性徴の発達段階を検査するために,乳房や外陰部の診察が行われる.6~8歳になると,自分の性別や身体的変化を意識するようになり,裸になることへの羞恥心も芽生える.そのため,乳房や外陰部を観察する場合には,羞恥心を引き起こすデリケートゾーンであることに配慮し,診察の前には,必ず本人と家族の承諾を得ておく3).診察時には,不安を軽減するように寄り添い,できるだけ露出が少なくなるように配慮する.2遅発思春期患者の看護遅発思春期における観察 遅発思春期では,低身長や第二次性徴の発達の遅れに対して,強い劣等感を抱く場合があるので,遅発思春期に対する心理的な影響があるかどうかを観察する.検査・治療における看護 遅発思春期の診断には,早発思春期の場合と同様に第二次性徴の発達段階が診察される.乳房や外陰部といったデリケートゾーンの診察も同様に行われるので,本人と家族の承諾を得ておく.さらに,診察時には,不安を軽減するように寄り添い,露出が少なくなるように配慮する.128

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