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ミネラル6種(カリウム,カルシウム,マグネシウム,鉄,銅,亜鉛)である(2020年時点).③機能性表示食品:国の規制改革の一環として,2015(平成27)年4月に誕生した食品分類.製品に表示しようとする機能性の科学的根拠を説明する資料(最終製品を用いた臨床試験結果,あるいは最終製品,または,機能性関与成分に関する研究レビュー)を添えて,発売開始60日前に消費者庁長官に届け出を行えば,食品関連事業者の責任において機能性を表示できる食品.届け出内容は,消費者庁ウェブサイトで公開されている(機能性表示食品の届出等に関するガイドライン). 医薬品は,医師の処方せんが必要な医療用医薬品と,処方せんが不要の一般用医薬品の二つに分類される.さらに,一般用医薬品は,安全性の面から,第一類,第二類,第三類に分類される.一般用医薬品はインターネットでの販売も可能だが,医師の処方せんが必要な医療用医薬品は,薬剤師による対面販売が義務付けられており,インターネット販売は行われていない. 「食品」と「医薬品」については,国民が安心して摂取できるよう,品質,有効性,安全性について法律による規制が図られている(表1-1). また,医薬品は,予防目的で使用されるもの(ワクチン,抗菌薬など)と治療目的で使用されるもの(糖尿病治療薬,消化性潰瘍治療薬など),疾病の原因に作用するもの(抗菌薬など)と症状を軽減するもの,などにも分類できる. 医薬品には生理活性があり,基本的には主作用だけでなく,それ以外の作用(副作用)をもっている.疾病の治療においては,主作用(有効性,利益)に注目しがちだが,好ましくない副作用(安全性,不利益)に耐えられず,治療継続を断念しなければならないこともある.利益と不利益のバランスを考慮して,それぞれの患者に最も適した治療薬を選択する必要がある.➡p.23参照.(2節4項 好ましくない副作用〈薬物有害反応〉)要指導医薬品販売時に薬剤師による対面での情報提供・指導が義務付けられた医薬品をいう.医療用医薬品から一般用医薬品に移行したばかりで,安全性評価が終わっていない市販薬(スイッチOTC薬)と劇薬がこれに当たる.該当医薬品は厚生労働省ウェブサイト/要指導医薬品一覧で参照できる.なおOTCとは over the counterの略で,OTC薬はカウンター越しに渡される薬,いわゆる市販薬を指す.関係している法律効果効能の表示販売の規制医薬品医薬品医療用医薬品医薬品医療機器等法厚生労働省が許可薬局・薬店*一般用医薬品医薬部外品食 品特定保健用食品健康増進法・食品衛生法,景品表示法消費者庁が許可一般小売店で販売可能栄養機能食品定められた栄養機能機能性表示食品消費者庁に届出,表示可能一般食品表示不可*一般用医薬品(医師の処方せんが不要)は厚生労働省が許可した業者に限ってインターネット販売が認められており,厚生労働省ウェブサイトから販売サイトが検索できる.https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/ippanyou/hanbailist/index.html,(参照2020-07-07).ただし,第一類に分類される一般用医薬品は薬剤師が販売する.表1-1●医薬品・食品における法律規制指定第二類医薬品第二類医薬品の中で,特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するもの.131医薬品総論

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