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菌を微生物として,真核生物である単細胞の原虫と多細胞の寄生蠕ぜん虫ちゅう・節足動物を医動物として扱う.(2)ウイルスの基本構造(図1-1,表1-1) ウイルスは,核酸(DNAまたはRNA)をタンパク質の殻(カプシド)が取り囲んでいるという単純な粒子状構造(ヌクレオカプシドという)をしており,カプシドは正二十面体の結晶状構造をとっている場合が多い.ヌクレオカプシドがらせん体をしている種類もある.さらに,一部のウイルスには細胞質膜成分(脂質含有)とタンパク質,糖とう鎖さなどから成るエンベロープ(ウイルス周囲の膜)をかぶっているものがあるが,細胞の形はとっていない.ウイルスは,原核生物でも真核生物でもない.(3)プリオン プリオンは,微生物ではないが,感染性をもち病原性を示すタンパク質の一種としてとらえられている.(4)臨床微生物・医動物の大きさの比較(図1-2) 大きさの単位は,m,cm,mm,μm,nmと幅広い.肉眼(解像度40μm)で確微生物医動物構造増殖様式その他真核生物原核生物ウイルス多細胞単細胞節足動物寄生虫真 菌一般の細菌小型の細菌寄生蠕虫原 虫マイコプラズマリケッチアクラミジア観 察肉 眼光学顕微鏡電子顕微鏡増 殖固有の生活環を営む人工培地でも増殖可細胞内でのみ増殖有性生殖・無性生殖二分裂一度に多粒子出現核 酸DNA+RNADNA+RNADNAまたはRNA染色体二倍体(相同染色体)が複数一倍体が1個(ヌクレオカプシド)核 膜あ りな しな し細胞壁な しキチン グルカンマンナンペプチドグリカンな しあ り(一般の細菌と異なる)な し細胞質膜あ りあ りエンベロープあり/なしリボソームあ りあ りな しミトコンドリア小胞体ゴルジ体細胞骨格あ りな しな し感受性薬剤殺虫剤抗蠕虫薬抗原虫薬抗真菌薬抗菌薬(多くの抗生物質を含む)抗ウイルス薬表1-1●真核生物,原核生物,ウイルスの比較解像度見分けることのできる2点間の最小距離.微生物の大きさを表す単位マイクロメートル μm =0.001mm(10 -3mm) =0.000001m(10 -6m)ナノメートル nm =0.001μm(10 -3μm) =0.000000001m(10 -9m)251微生物・医動物とは

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