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 病原体名を含む多数の専門用語に対し,最初のうちは,戸惑いがあるかもしれない.しかし,plusαの活用や参照ページの確認などであちらこちらを適宜開いて学ぶうちに,この学問を全体的に把握できるようになることを期待している.また,繰り返し学ぶことで,病原体を理解し,感染症の患者に生じている苦痛を理解し,必要な治療やケアを理解できるであろう.ある程度流れがつかめ,興味がわいてくれば,自己学習も可能であると思う. 本書を,看護微生物学の講義だけでなく,他の関連科目で感染コントロールを学ぶときや,内科,外科,小児科等の科目で感染症を学ぶときにも使用していただければ,より臨床に根ざした看護とも結びつくと思う.インフェクションコントロールナース(ICN)を目指して勉強している臨床看護師の方々にも,現場での経験や実践に照らし合わせて活用いただきたい. 執筆者は,初版から引き続いてお願いしている先生のほか,今回,新たにご執筆いただいた先生もいらっしゃる.これら多くの執筆者に分担いただき,特に,患者事例の引用に当たっては,看護の視点に合った記述に努めた.記述形式や用語に若干の不統一があるかもしれないが,率直なご指摘やご批判,ご助言をいただき,今後も時代に沿ったよりよいものに改訂していけたら幸いに思う. メディカ出版「ナーシング・グラフィカ」シリーズの一冊として本書を出版,改訂する機会が与えられたことを喜んでいる.今回も関係の方々に大変お世話になった.心から感謝の意を表したい.矢野久子安田陽子

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