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学習ポイント●骨折の分類を述べることができる.●それぞれの骨折の概要を説明できる.●骨粗鬆症のある患者によく発生する骨折を述べることができる.●大腿骨頸部骨折の種類について説明できる.●閉鎖骨折● 骨折部と外界の交通がないもので,皮下骨折,単純骨折と呼ぶこともある.●開放骨折(図1-2)● 皮膚や軟部組織に創が存在し,骨折部と外界が交通している骨折で,複雑骨折と呼ぶこともある.感染の危険性が高く,早期の治療が必要である.損傷の程度の判定には,開放創の大きさや軟部組織損傷の程度,骨折部の汚染度により,Gガスティロustilo分類(表1-1)が使用される. 2骨格系の運動機能障害を起こす代表的疾患 1骨折の分類骨折の診断開放骨折の有無,血管・末梢神経損傷の有無,軟部組織の損傷の程度,骨折部の安定性,隣接臓器の損傷について確認する.等 級定 義Ⅰ開放創が1cm以下の皮下組織の挫滅のほとんどない清潔な創傷.Ⅱ広範囲の軟部組織損傷,組織片,剝離を伴わない1cm以上の創傷.Ⅲ広範囲の軟部組織の裂傷,損傷,あるいは欠損,もしくは開放分節骨折を伴う開放骨折.このタイプには,血管修復が必要となる.開放骨折も含まれる.ⅢA広範囲の軟部組織の裂傷,損傷があるにもかかわらず,折れた骨を適切に骨膜で被覆することが可能なタイプⅢの骨折.ⅢB広範囲な軟部組織の損傷や骨膜剝離,骨の損傷を伴う,タイプⅢの骨折.通常,広範な汚染を伴う.さらに軟部組織の被覆術が必表1-1●Gustilo分類(開放骨折の分類)●短 骨● 手根骨,足根骨などで,海綿骨が大部分を占める.●扁平骨● 扁平な骨の総称である.頭ず蓋がい骨,肩けん甲こう骨,腸骨などがあり,2層の皮質骨に挟まれた薄い海綿骨が存在する.●種子骨● 足,手,膝などの近くにある小さな骨.膝しつ蓋がい骨が体の中で最大の種子骨である. 人体を支持する機能がある骨に障害があると,体を支えられない,手足が動かせない,歩けないなど,さまざまな症状が出現する. 骨の一部,または完全に解剖学的連続性を断たれた状態が骨折である.また,高齢になり骨量が減量すると骨こつ粗そ鬆しょう症しょうとなる.骨原発の腫瘍には,良性腫瘍と悪性腫瘍がある.また,体内の癌が転移した場合は転移性骨腫瘍となる. 2骨の障害で起こる疾患骨強度骨強度は70%がミネラルなどの骨密度,30%はコラーゲンなどの骨質によって決定される.20リンク疾病と治療 9章
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