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及ぼすものになりつつある.そのため必要な学習内容は広がっており,本書はこれに対応しうる内容とすることに努めた.また,平成22年の「看護師国家試験における用語に関する有識者検討チームのとりまとめ」に準じて,本書に記述している用語の見直しを行った. 改訂第5版では,技術学習に効果的である図や写真による説明を最適化するため,第4版のリニューアル様式を活かし,図や写真で見せる患者の姿勢,看護師の動作,器具類の形状など,細部にわたりよりわかりやすいものに変更した.また,あまり使用することのない難解な表現は平易なものに直し,学習者の理解を助ける試みを行った. そして,今回の改訂第6版では,看護をこれから学ぶ初学者を意識して,冒頭に「看護技術とは何か」という章を設けた.また,テキスト全体を通して,患者の人権や尊厳に対する倫理的配慮への気づきを促し,学生の患者に対する姿勢も育むように心がけた.編集上の工夫としては,色彩やレイアウトを整えるとともに,写真を増やし,視覚的に理解しやすいよう心がけた.さらに「情報・アセスメント」,「技術の評価(チェックリスト)」で重複していた内容を整理し,一連の技術の流れを記載する中で,エビデンスや留意点を吹き出しで記載し,ポイントをつかみやすい記述に整えた. 本書の全執筆者が一貫して重視した点は,援助技術は科学的根拠に裏付けられ,さらにはチーム医療に効果的であるべきであり,そのために技術を支えるエビデンスをできるだけ用いる努力をしたことであろう.さらに改訂の度に図表,写真,イラストなどで文章表現を視覚的に補足説明する方法を多く用いたことなど,読者の理解に役立つ工夫も試みた.初めて学ぶ学生のテキストとして,継続教育用の資料としてなど,さまざまな学習場面で活用していただきたい.編者一同

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